※縮小画像のため大変見づらいかもしれません。 画像をクリックすると大きく表示されます。 今回取り上げたいテーマは単なる物忘れではなく,記憶喪失やアルツハイマーなどの病気による記憶障害などにあったばあいに今までと同じように行動を起こすことができるようにするために手帳はどんな役割を果たすことができるか考えてみました。 これを考えるきっかけをつくったのは妻です。 妻は精神的な病を患っていてそのせいで数年前は記憶障害を起こして過去に意識が戻ったり,あるいは全く違う人格に変わったりしました。 今はそういうことはないのですが(容体が安定したわけではなく,かなり意識することによって症状を抑えている状態です),この事によって記憶喪失などがドラマの話ではなく,身近な問題となっていました。 記憶を失くしたとき人はどんな行動をとるのでしょうか? 何をする気にもなれずに時が過ぎて自体が好転するのを待つ人もいるでしょう。 妻の場合は違いました。 幼いころの自分に戻っても,違う人格になってもいま生きている現実に則した生活をしようと努力しました。 今やっているからとピアノ教室に予定どおり通ったり(さすがに一人で行かせるのは無理なので母親が付き添っていました)してなんとか今までと同じ行動をしようと頑張っていました。 そういう努力を見ていたせいか僕の中では記憶を失うと人はアイデンティティを取り戻すために今までと同じことをしようとするのだな,と感じました(それが正しいのかどうかはわかりませんが)。 どんなことが手帳に書かれていると記憶を失った人は今までと同じ行動をとることができるのでしょうか? まず自分が今までどんなことを行なってきたのか把握することが必要だと思います。 1日24時間(もしくは起床から就寝まで)の記録を大まかにでもいいですから書いておくとどういうパターンで行動していたのかということがわかると思います。 それからマニュアル。 仕事関係のルーティンな作業はもちろんですが,プライベートな情報も考慮に入れておくべきだと思います。 そこで細かい点までマニュアル化(もしくはマニュアルが置いてある場所のメモ)ができると記憶を失った不安感は少しは抑えられるのではないでしょうか(あくまで気休めですが)? そして予定表。 これからどういう行動を取るつもりだったのかがわからないと対処のしようがありません。 もちろん記憶を失くしているという一大事です。すべて今まで通りというわけにはいかないでしょう。 いま現在の自分が何者なのか?どんなことをしてきたのか? それをマインドマップという形にまとめ上げたらどうでしょうか? マインドマップとはトニー・ブザン氏が開発した脳の思考法にそって記録するノート法です。 まずA4以上の白紙を用意します。横向きに書くのがすすめられています。 用紙の中央に自分の名前を書きます。 これを書いていると自分のことを客観的に書く事ができ,思っても見なかった発見があるかもしれません。 そのA4の用紙を『「超」整理手帳』やA5のシステム手帳ならそのまま挟み込む事ができます。 バイブルサイズの手帳の場合はいったんB5まで縮小コピーしてからバインドする必要があります。 ただし,このマインドマップは書いた本人,もしくは書いているときにその場にいた人でなければ書いてある事がよくわからないという欠点があります。 記憶を失くすという事は,マインドマップを書いた時点の人とは別人ということなのでこのマップを見ても何の事だかわからないという恐れがあります。 図解(手書きでもパソコンを使っても)で整理する事もできますし,自己紹介表みたいな感じでまとめても良いですね。 とにかく誰が見てもわかるようにしておくと手帳を見たときに自分がどういう人間なのかを把握しやすくなると思います。 誰が見てもわかる。・・・おかしな話をしていますね。 仕事上やプライベートで他人に見られては困る情報というものが当然あるはずです。 そのマークを覚えている人しか手帳を活用する事ができないようになっているものです。 記憶を失くすということはそういうマークまですっかり忘れているはずですから,そんなものが書かれていた日にはいっさい役には立ちません。 この『記憶をなくしても大丈夫な手帳システム』というのは諸刃の剣です。 本来なら他人に見せない手帳を『記憶を失くした自分』という赤の他人に見せるシステムなのです。 まだ『自分』という他人ならいいかもしれません。 ・・・ここまで考えました。結局このシステムは作るだけ無駄なシステムなのでしょうか? |
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